美大合格のデッサン力をつかむ

-た~と-

◆「ダイナミック」

直訳すれば「強力な」「活動的な」「動的な」の意味。

作品の講評の際によく使われる言葉で、印象強く、エネルギーを感じる作品に対する評価です。

デッサンでいえば、画面にモチーフを大きく入れた作品などがそれにあたります。

例えば、指のシワを見せるために、3~4本の指で画面を埋め尽くすような構成など、カメラでいえば接写したアングルなど。

こうした画面は遠目から見てもよく見えますし、描き込みをしっかりしていれば近目で見てもおもしろいという2つの利点を持ちます。

目立つ半面、押さえるべきポイントがあります。

第一に、構成がダイナミックにつくられているだけに、それに見合うだけの「構成意図」が求められます。

 これが分かりづらいと、「考えられていない」とされ印象も逆に悪くなってしまいます。

むしろ、単純すぎるくらい分かりやすくねらいを作った方がこのような構図はまとまります。

見た目の印象がガツンとくるものであれば、近目で見て考えさせられるものより、同じように正直に見える方が好感が持てます。

「なぜダイナミックに構成するのか?」を明確に答えられるのなら、それはいい作品になるはずです。

 

第二に、モチーフを大きく入れるということは、その分しっかりした描き込みが必要になります。

 

そのときは、描き込みの症例である全体感を崩してしまうということを気をつけてください。

そして、遠目が効く描き込みをするということです。これがないと、最初の印象が薄れてしまうこともあります。

 

ポイントを押さえながら、基本に忠実に描いていくのなら、このような構成でもいつも通り描くことができるでしょう。

◆「ダクト」

多摩美術大学プロダクトデザイン学科の略称。

グラフと肩を並べる立体系の人気学科ダクト。

見る限りものすごく精力的に立体製作にいそしむ。

大学一年時において出される課題が「新しい携帯電話のデザイン」と聞いたときには空いた口がふさがらなかった。

プレゼンテーションも力を入れて、企業との連携を常に考えている実力派。

たまに企業のお偉いさん方が展示されたギャラリーにやってくる。

デザインされたユニークなイスに、抱きまくら大の車のモデルやインテリ眼鏡、何でもアリである。

その展示を見るたびに「ダクト行きてぇ…」と心が揺れる。

◆「立美(タチビ)」

多摩グラを始めとする平面系が強いと評判の大手予備校・立川美術学院。

大手ではあるが、新美ほど大人数ではない。でも実力は本物です。

その名の通りJR中央線は立川駅から歩いてすぐ(2~3分)のところにそびえている。

2か所に棟が分かれていて、駅に近い方がデザイン科。

そこからもうちょっと歩いたところに彫刻・油画などのある本館があるが、デザイン科の方にも受付はあるのでパンフなどももらうことができる。

参作を見る限り、やはり大手らしい力強さと実力を感じる。

たしか付属の画材屋さんにはステッドラー(鉛筆のメーカー)が中心に置かれているらしく、立美生はほとんどがステッドラーというおもしろい傾向にある。(もちろんハイユニを使いこなしている人もいた)

立川駅である利点は、世界堂ルミネ立川店があるということである。

パネルも、クレセントボードも手軽に手に入れることができるなんてうれしい。

◆「タッチ」

私が受験時代に相当思い悩んだ言葉(今思えば大した問題でもなかったような…)。

概していえば、「その人が描くときの線」のこと。

思いっきり力を込めてザキザキ描いてもその人のタッチであるし、繊細な一本線を引いてもタッチです。

「その人らしい線」といってもいい。

その人らしい線なので、特にこうしなきゃならないというセオリーはない。

あなたが描けば、それはあなたのタッチなのです。

線をたくさん重ねていく技法を「スクラッチング」「ハッチング」といいますが、区別なくまとめて「タッチ」と使われています。

◆「多摩グラ」

「グラフ」と同じく多摩美術大学-グラフィックデザイン学科の略称。

多摩グラの生徒にとっては、自分達の学科をいうときは「グラフの課題ってさー」のように用いる。

多摩グラといえば、グラフの学生によるアニメーションの展示会「多摩グラ・アニメ博」というのが毎年11月下旬に開催されます。

2年生のアニメーションの課題の参作を数点と、3・4年生によるクオリティの高いアニメーションが土・日2日間のスパンで放映され、その放映総数は50作品を超える。

2日とも違うアニメーションが放映されるため、どちらも観たいと長蛇の列を作ることは珍しくない。 作品1つの上映時間は3~4分だが、中には1分から10分を超えるものもある。

場所は例年JR中央線上 中央特快のとまらない阿佐ヶ谷駅から徒歩4~5分の「ラピュタ阿佐ヶ谷」にてなぜか開催されるが、場所が狭いため、120人ほど入ると立ち見も含めて満席になってしまうのが難点。入場無料。

◆「多摩美」-タマビ-

もちろん我らが多摩美術大学の愛称。

Tama Art University の頭文字でTAU(タウ?)と記されることも。こう呼ぶことはないけど。

多摩美行きのバスはあるけども、歩けない距離ではない。夏前の風景画の課題で平面道具を持っていかなきゃならないときは、だいぶひーこら歩いたものだ。

土地事情はともあれ、教授陣の方々はなんとも豪華なメンバーですばらしい。

話していてわかるのは、やはり「知識の広さがあるな」と思わせられるスゴ味でしょうか。

この大学に入っただけの価値はあるなと感じました。

ぜひあなたも、大学に入ってからも「聞きまくる」という精神を忘れないでください!教授たちもそれにちゃんと応えてくれますよ。

◆「抵抗感」

立体感と同じく、空間的に描けているかを示す言葉。

手前から奥への「ここにあるかのような」感じ(抵抗感)があるかがポイント。

まだそれがうまく出せないなら、モチーフをやたら見て見た分だけゴリゴリ描いてみましょう。

◆「ディティール」

英字表記だとdetail. 英語で勉強した通り「詳細」「細部」、デッサンでも「細かいところ」「装飾部分」という意味でこの言葉は使われます。

描き込みの好きな人ほど、ディティールを追っていきたいものです。

ですが、描きはじめはそれを少し我慢して、ラストスパートにそれを爆発させましょう。

そして全体をつまみ食いするような感覚で描き込んでいけば、全体感を損なうことなく画面を完成させることができるでしょう。

ディティールは「細かいところ」という意味ですが、細かいからといって重要でないということはありません。

例えば、模様のあるツボであるのなら、模様がないとただの赤土のツボでしかありませんが、模様が描かれることによってそのディティールが持つ高級感や土地感、印象が出てきます。

描き込むことは決して悪いことではないのです。

◆「テキ」

多摩美術大学テキスタイル学科とはこのこと。実は私の第二希望の学科でした(見事に落ちたけど)

服飾の原点、布を染めたりデザインしている華やかな学科。

テキの展示はなんとも美しい布や衣、コーディネートされたマネキンも目を引く。

試験は主に花をモチーフとした構成デッサン、そしてカラフルに彩る平面構成。

私がなぜ落ちたかは分かっている。何を隠そう平面構成がグロすぎたのだ。グラデーションも仕事も綺麗にこなした。でも色がテキではなかった。

結果はともかく今となっては微笑ましい思い出です。

テキを受ける人はぜひ綺麗な配色をしてください…

◆「デ情」

デザイン情報学科の略。武蔵野美術大学の学科です。

紛らわしいことこの上ないですが「情デ」が多摩美術大学のほうです。

デ情の試験といえば、色鉛筆も使ったデッサンです。

学んでいくことがメディアアートや情報媒体についてのことが中心であるため、これからの未来的なイメージを課題内容にすることが多いです。

そして、そのメッセージ(タイトル)を20字以内で画面内の囲いに書くというスタイル。

やはり武蔵美は3時間。いかに早くしっかりとしたエスキス・計画を立てるかがポイントですね。

◆「デスケル(デッサンスケール)」

デッサン用具で、構図を見るための道具。

最初は便利だけれども、いずれはデスケルなしでもデッサンができるようになりたいですね。

いま自分の画面が狂っているかを見るために軽く見る程度が良いでしょう。

◆「デザイン科・デザイン系」

予備校のクラス分けの1つ。

グラフィックデザイン学科・視覚伝達デザイン学科をはじめ、プロダクトデザイン・テキスタイルデザイン学科など、学科名にデザインのつくものを希望する学生のためのクラスをデザイン科と呼びます。

そしてその中で、平面系と立体系に分けられるのが一般的です。

平面系はまさしくグラフィックデザイン学科・視覚伝達デザイン学科やテキスタイルデザイン学科、情報デザイン学科など。

立体系はプロダクトデザイン・空間演出デザイン学科が立体系です。

いっぽう日本画や油画、工芸学科などをファイン系と呼びます。

◆「どばた」

大手美術予備校、その名も「すいどーばた美術学院」。

やっぱり実力校だけあって有名そのもの。

場所は名を冠した水道端ではなく、池袋駅・目白駅が最寄り駅。

河合模試やTOEICなどの試験会場として協力している立教大学の近くです。

アクセスはJR目白駅より徒歩約9分

JR池袋駅からは徒歩約11分といったところ。

◆「トリミング」

写真でも使われる語で、不要な部分をカットするという意味。

デッサンでも、B3の画面にモチーフを入れるとき、画面の左右/上下のバランスを保つために余白をどのような大きさにするのかを「トリミング」といいます。

◆「トーン」

デッサンで使われるのは「色調」という意味で、黒の濃淡のことを指します。

「ここのトーンに幅がほしいよね」といえば、「色幅をもっと出そうぜ」ということをいっているのです。