美大合格のデッサン力をつかむ

-か~こ-

◆「描き込み」

デッサンの行程の1つ。簡単にいえば細かく描写すること。

全体を描いてベースが一通り仕上がったなら、描き込みに入ります。大まかな面で捉えていた場所を、さらに細部まで描くのです。

ラベルのロゴや小さなシワ、葉っぱの一枚一枚に至るまで、たいてい鉛筆を立てて使ったりします。

しかし描き込みの注意点としては、一点に集中して描き込んでしまうため、全体のバランスが崩れやすいということです。

なので、描き込みをするときは「全体にまんべんなく描き込む」ことが大切です。

ちょっと描き込んだら次へ移る。物足りないと思うかもしれませんが、つまみ食いするように点々と描き込んでいくのがコツです。

そうして全体を軽く描き込んだら、一番見せたいところをさらに描き込みましょう。

そうすれば、画面にメリハリがでて、全体のバランスを崩すことなく完成させることができます。

描き込みたいと思っている人はかなり多いです。私も大好きです!だからこそ注意しなきゃならないところでもあるのです。

◆「カタチ」

ご存じの通り、モチーフなどの形です。

あえてこのサイトではカタカナ表記にしています。

というのも、単に「形を捉える」というよりかは「カタチを捉える」としてモチーフを意識してほしいと願っているからです。

ただ輪郭(アウトライン)や目に見える範囲の形ではなくて、構造物として、できれば奥行きなども考えることができるとすばらしいです。

ときにはモチーフを後ろから見ることもいいでしょう。

どれだけの厚みがあるのか、距離が離れているかなど、そういったことを知っておけば空間は一段と出しやすくなります。

もう自分の中ではどんな位置関係にあるか分かっているわけですから、あとはそれをどう表現するかです。

◆「ガッシュ」

アクリルガッシュの略称。

用例としては「ガッシュ買いに行かないとなぁ」「ガッシュ持ってきた?」など。

チューブ一本としても、平面構成の道具まるごと指す場合もある。

多摩グラでは2年生になってもガッシュを使うので、たまに受験を思い出したりする。

◆「画びょう」

水張りを忘れてしまったときは、コレしかありません。

画用紙の4隅を画鋲で止める行為は、その証でもあります。

ただ、画鋲で画用紙を止めると、画鋲の金が構成要素になってしまったりしてどうしても画面のバランスがうまくとれません。

全体感を見るのに、私は画鋲がジャマで作業がはかどらないひとでした。ほんとジャマです。

その上作品が出来上がっても、4隅の穴が痛々しく残ります。

ですので、どうしても画鋲で止めなきゃならないときは、事前に金色の部分をガッシュかなにかで白に塗っておくといいでしょう。

穴はあきますが構図はうまくとれるはずです。

できれば水張りをしましょうね。

◆「紙パレ」

美術の時間に使っていたプラスチックのパレットは、絵の具の仕切りが小っちゃかったり、後で洗わなきゃならないので使うことすら億劫だった。

そこででてくるのが「紙パレット」通称「紙パレ」です。

シンプルに紙でできたパレットですが、表面は耐水加工されていて染みてしまうことはなく、使ったらメモ帳のように一枚めくって捨ててしまえばいいという片付けが遥かに手軽にできる代物です。

ただ、仕切り自体ないので、大きな色面を塗ったり、たくさん絵の具を使う場合は別に絵皿を買いましょう。

◆「紙ヤスリ」

3Hなどの硬い鉛筆を削る時、カッターではどうしても折れてしまうという人を助けるのが紙ヤスリ。

これならしっかり尖らすことができます。

しかし、使っていくと黒くなっていき、なんとなく頻繁に取り替えなきゃいけない感覚にさらされる(私だけ?)

そこでオススメしたいのは「鉄ヤスリ」。

何を思ったかホームセンターの工具売り場に行った時に鉄ヤスリの取り替え用?(取っ手のついてない鉄ヤスリ部分)だけを買って以来置き場所に困っていたところ、「デッサンに使えるのでは」と気がついて、使ってみたら便利だったので今も愛用している一品。あらすじはともかく使えますよ。

◆「カルトン」

2枚のぶ厚い紙で画用紙や木炭紙、作品などをはさむことができるもの。

やたらと厚くてしっかりしているので、パネルというか画板のかわりのように使ってデッサンすることもできる代物。

たいてい木炭画(木炭デッサン)をするときに用いられる。軽い。

サイズはB2弱の大きさで¥1500そこそこで買える。

はさむことはできないが画板として使いたいなら1枚版の¥700~800あたりがオススメ。

◆「河合」-かわい-

河合塾美術研究所の略。関東はJR三鷹駅から徒歩3分ともかからない場所にあり、美術予備校としては大手一歩手前の中堅。

しかし、中堅といえどしっかりとした実力があり、中身は塾らしさがありカリッとしている。

◆「逆パー(ス)」

デッサンで使われる語で、バースが狭まっている状態のことをいいます。

遠くになるほど狭くなるのが普通のパースだけれども、これが逆になってしまっているケース。

あまり陥ることのない状況ですが、他のモチーフとの関係を気にし過ぎて、よくよく見たらそのモチーフ自体のパースがうっかり逆パーになっていることはごくまれに起こる。(かも)

◆「奇抜 きばつ」

思いもよらない風変わりなこと。

ありきたりだと印象に残らないが、異常すぎると悪印象となる。

ほどよく奇抜であるほうが好ましい。

◆「キャンバス」

カンバスとも言いますが、日本ではキャンバスのほうが広まっており一般的。

麻布を木枠に張付けたもので、デッサンではなく主に油絵などに使われる画面です。

サイズはA3、B3表記ではなく、正方形に近い長方形をしたFを用いて表される。

多摩グラではなぜか2年生までF10サイズ(B3よりチョイ大きめ)のキャンバスを使った課題が多く出る。

大学にあるのはキャンパスだが、ごっちゃになっていたのは私だけのようである。

◆「空デ」-クウデ-

武蔵野美術大学の空間演出デザイン学科の略称です。

試験は静物デッサンとデザイン(与えられたものを切り刻んだり貼付けたりして別の空間的物体に作り替える試験)で、今まで平面構成ばかりやってきたデザイン系の受験生にとっては別次元の試験です。

試験の最中は工作気分で楽しかったのですが、空間演出する試験であることを忘れ、見事空間的でない作品を作り上げ、デッサンで補いきれない点数をとって落ちた記憶がよぎります。

◆「グラデーション」

だんだんと色が移り変わっていくことをグラデーションと言います。

球体や円柱などは特にこれらが必要です。

見ている側は球または円柱のカーブが出すグラデーションの完璧さを知っていますから、より綺麗なグラデーションを出さねば、そのモチーフのリアリティは出せません。

しかし綺麗であればあるほど、丸みの立体感は出てきますので、がんばってやってみましょう。

◆「グラフ」

「多摩グラ」と同じく多摩美術大学-グラフィックデザイン学科の略称。

「何受けるの?」「グラフ」というように使います。そのときは激励の言葉をかけてあげてください。

◆「クレ(ッ)セントボード」

多摩美術大学のデッサンの試験に配布される画面。

ボード(板)の名の通り3~4mmの厚さで、紙の割にしっかりしておりパネルより断然軽い。

表面はサラサラしていて画用紙ほど凹凸がない。

そのため、鉛筆で描いた部分を手でこすったりすると、消しゴムで消しても完全には消しきれず、簡単に画面が汚れてしまうので注意が必要。

アタリを取る際に、ムダな線をなくしてできるだけ画面を綺麗にすることを勧めます。

問題は、多くの受験生が画用紙を画面として課題をこなしていることです。

画用紙のザラついた質感とサラサラしたクレセントボードでは、試験当日に困惑する受験生もいるので、一度はどういう違いがあるのか体験しておくといいでしょう。

ちょっと高価でB3サイズ1枚¥380~400。

◆「クロッキー」

デッサンなどでよく使われる語。

本番の前にどのようなカタチ、配置にするかを下見するために描く下書きのような作業。

クロッキーは人物デッサンにおいてよく用いられ、人物を本番のサイズと同じ大きさで描くのが一般的なクロッキー。

他にも「エスキース」「スケッチ」「ラフ・スケッチ」などありますが、それほど堅苦しく使い分けている人はいないようです。

エスキースはある構成意図に基づいて描くアイディア出し。

スケッチはホントに広い意味で使われ、風景画でもデッサンでも言われますが特定の意味はありません。

ラフ・スケッチはデッサンの構図を捉えるのに使われる語です。

予備校の生徒たちも、ほとんど同じような意味合いで使っています。

◆「クロッキー帳」

紙質がいい無地のノートのようなもので、これからどんな絵を描くのかを考えるための下書きをするために使う。

エスキース帳とは異なり、人物などを描くためにやや大きなものが多い。

しかしクロッキー帳もエスキース帳も受験生たちにとってはどちらも自由帳と同じ感覚で親しまれている。

◆「芸大」-ゲイダイ-

東京芸術大学の略。

国立の美術大学で、学費が私立の約半分(約100万)といううれしい大学。

キャンパスはJR山手線上野駅にあり、他の私大系美術大学とは対照的な位置関係にある。

かの有名な上野動物園もすぐそこである。

実技のレベルがとっても高く、試験自体学科をほぼ加味していないにせよ、1~3.4次試験まであり厳選に厳選を重ねた一握りしか受かることはない。

試験はデッサンに着彩、粘土での試験などさまざまで、何も平面にとらわれた試験ではない。

最終試験は面接での合否となる。

就職に強い私大系と比べると芸大は作家性を重視した大学だがネームバリューは言うまでもない。

◆「芸祭」

芸術祭の略。

高校の文化祭をグレードアップさせた美術大学のお祭り。

焼き鳥などの屋台もありますが、一般の大学と違うのは各学科ごとに学生たちによる作品展示があるということです。

みんながみんなその学科に沿った作品を出すわけではないので、楽しい作品に出会えることでしょう。

受験生にとっては希望の学科を目指すためのガソリンになることうけあい。

芸大は9月、武蔵美・多摩美の芸祭は10月末~11月始めにおよそ3日間催されるので、ぜひとものぞきに行ってください!

◆「芸美」-ゲイビ-

美術系雑誌「芸大・美大をめざす人へ」の略称。平面構成・デッサンのポイントやアドバイスなど、非常に中身の充実した本。

予備校によっては資料室かどこかにたくさんあるかもしれない。

◆「構成意図」

作品で「作者がやりたかったこと」。コンセプトとも言う。

デッサンや平面構成など、作品を作るときにはこれが一番大事。

想定デッサンでは「あなたがこの作品でやりたかったことは何?」と聞かれたら、「これがやりたかった!」「この部分を見せたかった」と、ビシッと答えられるくらいでなくてはイイ作品はできません。

構成意図がキッチリ決まっていれば、見る側は聞く前に分かってくれる。

視デやグラフを目指す人はこの構成意図・やりたいことをしっかり煮詰めておこう。

見ただけで情報が伝わる作品ほど気持ちのいいものはない(と思います)

◆「構成デッサン」

モチーフが配布され、それらを自分の構成意図または課題の条件に合わせてモチーフを組んでデッサンすること。

自分でモチーフを組むので、当然その構成自体に得点の比重がかかる。

「コレを見せたい」「この感じを出したい」など、何をしたいのかをハッキリ決めてから描くと画面がうまくまとまりますよ。

◆「講評」

できた作品のいい点・悪い点などを評価すること。

予備校の講評は20~40枚ほどの作品を並べて、講師の方がいい順に並べ替えていき、一枚一枚うまくできたところや改善すべき点をアドバイスしてくれる。

自分の作品を手に取られたときは、どこに並べられるのかとドッキドキである。

◆「コンクール」

その予備校内で行われる試験のこと。

 

芸大対策は各100点、多摩美・武蔵美対策なら各150点でデッサンとデザインの試験を行う。

課題やモチーフなどはその対策大学ごとに違っていて、着彩や石膏や想定であるとかそれぞれパターン化される。

予備校によっては学科試験も含めて4科目の合計点を競うところもあれば、各試験ごとに評価するところもある。

ふだん顔合わせしない現役生・浪人生と力比べをするので、これを機に実力を知らしめるもよし、ライバル(強敵)を見つけるもよしである。

それほどキビしい定義はないので模擬試験と同じ意味で使われることもあります。

公開コンクールといえば、他の予備校生も交えて行う待ったなしの実技試験のことです。

◆「コンセプト」

デザインなど、広告や企業の中でよく使われる言葉。

全体を貫く基本理念なんて言葉で辞書には載っているけれど、簡単に言えば「やりたいこと」構成意図と同じです。

デザイン系の学科に入ったらやることが少し社会に関わってくるので、この言葉を多く使うようになります。

コンセプトと名は変わっても、やることは変わりません。

作品を作るときと同じように「やりたいこと・テーマ」を1つに絞って考えを煮詰めていけば、いい企画、いい表現にたどり着くはずです。

仕事で広く使われている言葉ゆえか、「このデッサンのコンセプトは…」のようには使われない。

◆「コントラスト」

よく漢字のテストで出てくる「対象」「対照」「対称」のうちの1つ。

デッサンでは2つものに対しての色の差をいいます。

真っ白と真っ黒であれば「コントラストがある(ついている)」と言えますが、白とグレーでは「コントラストがある」とは言えません。

お互いの明度がかけ離れているほどコントラストが出ます。

遠目を効かせるためには、画面全体にコントラストがあったほうが目に付きやすい。

コントラストがついていればハッキリとして強く見やすい画面になりますが、構成意図やモチーフによってはコントラストをあまりつけない方がよいときもある。