美大合格のデッサン力をつかむ

デッサンの最後の仕上げ「描き込み」とは?

Step 03 ベースのポイントでちょくちょく出てきましたが、「描き込み」とは「細かい視点でディティールを描くこと」です。※ディティール… detail 細部、詳細、装飾のこと。

ベースでは大きな視点、描き込みでは小さな視点で明暗を描くというベースの延長上のようなものです

しかしベースと違う点もあって、小さな明暗に加え、素材の「らしさ」を描くことが描き込みの特徴です。

描きこむことのbeforeafter

たとえば、角材の木目であったりビンの写り込み、セーターの毛羽立ち、布や壺の模様・紋様。植物の繊維、葉脈の流れ、ヤカンや鉄パイプなど金属質のハイライトと写り込み。柔らかい皮膚と硬い爪。 などなど、とってもたくさんあります。

なんかめんどくさそう…と思うかもしれませんが、大丈夫です !! なぜなら、

描き込むと、描き込んだ分だけ画面がカッコよくなるからです!

描き込みは、ちょこっとやるだけでも画面がグッと良くなります。

しかも、描き込みはすぐに画面の印象に反映されるので、正直楽しくて仕方ありません!なんてったって、努力がすぐ報われるわけですからね。「もっと描き込みたい!」と、作業はガンガン進みます。

その証拠に、現役浪人構わずに「デッサンで好きな作業は?」と聞いて人気No.1を誇るのは、まさにこの描き込みなのです。もちろん私も描き込みを支持します!キリッ

 

画面を引き締める

じゃあ描き込みって実際どんなものなの?という疑問を持つあなたに、ちょっとした作例を用意します。

ぼんやりベース

休暇を利用して小旅行に行ったときに、神社で「描き込みにピッタリだ!」というモチーフを見つけたので、ベースをつける段階までデッサンしてみました。

狛犬です。

ちなみに冒頭にあるのも旅行の時のヤツです。

さて、この狛犬はまだベース段階ですから、これから「描き込み」のステップに入ります。

ぼんやりを描きこんだデッサン

どうですか?これを見ると、「狛犬(神社とかのやつ)だな」

とハッキリ分かったのではないでしょうか?

先ほどのベース段階と比べて、よりハッキリと、より木彫りらしく、狛犬らしくなったと思います。

狛犬を見て「これが描き込みの解説にピッタリだ」と思ったのは、この狛犬が「ディティールのかたまり」だったからです。

毛並みを表した装飾やうずまき部分、細かく彫られた凹凸を描かなければ、狛犬らしく見えないものだからです。

だからベース段階だけではモチーフがハッキリせず、描き込まなければ完成すらしてくれない。まさにピッタリですよね。

 

それともう一つ見ておきましょう。冒頭で述べた「素材感」。この狛犬は木彫りなので、木目が描き込みのポイントになります。

「こんなのベースの時に描いちゃえばいいじゃんか」

と思うかもですが、残念ながらNo Goodです。

木目なんてのはとても細かいので、それほど大きな明暗の差にはなりませんし、最初に描いてしまうと、まるでギザギザの凹凸があるように見えてしまうので、しだいに画面の全体感を崩してしまうでしょう

描き込みは全体感を崩しやすい

素材の細かい表情は、最後(描き込みのとき)に表現して下さい。そのほうが時間の短縮にもなりますからね!

描き込みってステキだな。なんて思えてきましたか?(笑)

描き込みは楽しいので、怖がらずに手をいれてみて下さい。気づけばとりこになっているかもしれませんよ!

 

さあ、進んでいきましょう!