美大合格のデッサン力をつかむ
石膏はカタチが命!

まず人とは思わないこと

石膏像と人と思わないこと

先入観の歪み

マルスやブルータスなどの石膏像を描くときのポイントは、「人と思わないで描く」ということです。

カタチの比較から始める

人のカタチをしたものというのは、描く際に先入観が入り込むことが多く、結果カタチが狂ってしまうのです。

「このブルータスの顔はなんとなく君に似ているね」と描いた顔がその人自身に似るということがよくありますが、これもその先入観に起因するところが大きいのです。

「ここに目があって当然だ」「口元はこうカーブする」など、意識してなくてもそれが現れてしまうのが先入観です。

「ヒトってこんなカタチしてる」と思っていると、本来の石膏像のカタチを歪めてしまうことになります。

先入観の歪みはだれにも起こるものですが、それを抑えて石膏のカタチをうまくとるには、まず石膏像をヒトではなく、モノとして見ることが大切です

そして、目尻や口元、鼻先や衣服の折り目などのポイントを、それぞれはかり棒できちんと比較することです。これは今までの静物デッサンのカタチの取り方と同じですが、今まで以上に比較し疑ってかかりましょう!

千円札、野口英世とその偽物

カタチの狂いやすさで言えば、石膏像が一番だと私は思います。…というのも、私が受験期に一番苦労したのは石膏デッサンだったから(しかもブルータス(笑))

まずモノとして比較して、

のちに人体のボリュームや骨格、構造のチェックを入れていくとズレが出にくいです。

直感で狂いはわかる

芸大の実技一次試験は石膏デッサンです。

芸大受験を考えている人は、カタチの狂いに十分注意しておいてくださいね…!

石膏デッサンには、出題者にとってメリットがたくさんあります。

それは、採点する方にとって出された作品のカタチが狂っているかどうかはハッキリ分かるからです。

たとえば、友達が髪を違う色に染めると、「その色だったっけ?」「染めた?」と、なんとなく分かりますよね。…「今までと違う」ということが。

千円札、野口英世とその偽物

1000円札でおなじみの野口英世。

一方はどっかでパチンコでもやってそうな野口さんになってますね。

そう、感じたはずです。「彼でないという違和感」を。

千円札、野口英世とその偽物

採点者もデッサンできる人たちです。そして幾度となく石膏像と向き合っているわけですから、石膏像などもはや「見慣れた友達レベル」「おなじみの野口英世レベル」なのです

友達の印象が違うことに気づけるように、採点者は石膏像のカタチの狂いは直感ですぐ分かるのですね。「これは違う。これも違う。これは(カタチが)とれてる」といった具合に。

採点の優劣は明らかで、その反面描く側はカタチをとるのに苦労する

デッサン力があるかないか、という判断がキッチリつけることができるのが石膏デッサンです。なんとも大学側にとってよいモチーフですね。

描くときは見かけの印象にとらわれないように、緻密な工業製品を描くような気持ちでカタチをとりましょう。

人と思ってはいけませんよ!もちろん、背筋は伸ばすのも忘れずに。

 

さあ、進んでいきましょう!