美大合格のデッサン力をつかむ
タマビ・ムサビの場合

要求している力と
デッサンの試験傾向

視デとグラフの試験傾向

「グラフ/多摩グラ」と「視デ」は、実技の試験傾向が全く違います。(グラフィックデザイン学科と視覚伝達デザイン学科)

軽くおさらいしてみましょう。

タマビ
グラフィックデザイン学科の場合

時間は5時間

手と「何か」で想定デッサンが基本。(本や石、レンガであったりと、日常で想定できるもの)

問題文に則していない「課題違反」は30~35点となる。
例えば問題文の「両手を描く」を勘違いで「片手のみ」描いていたりした場合など。

配布されるクレッセントボード(B3)にデッサンします。

タマグラの試験傾向

例年 手は確実に出ます

 

想定デッサンは自由にイメージできる反面、普段の観察によって「それらしく見える」リアリティを描き出さねば伝わりません。

大学側も「日常の観察から生まれる表現力を大事にしている」と入試案内のHPで解説なさっています。

着想と、それを裏付ける表現力

これが大事だと言えます。

おおよそ魅力的な構成が決まったら、あとは描きまくってください。

全体感、描き込み、空間など、ポイントをキチンと押さえていれば、135点はしっかりいけるはずです。

画面構成のダイナミックさは「ある程度必要」

ですが、奇抜さに全振りすると危ういので奇抜な構成や表現技法を使って勝負するのはオススメしません。

妙な勝負心を持たずに、落ち着いてあなたのデッサンの力を見せてあげれば十分です。

画面ですが、画用紙ではなく配布されるクレッセントボードに描きます。
2~3mm厚の厚紙。B3パネルは不要

クレッセントボードはザラついた画用紙と違い、表面が細かくサラッとしているので、こするとすぐに黒くつぶれてしまいます。

また画用紙より堅いので、H~3Hでも色がよくのるという少しクセのある紙質です。

私は鈍感なせいもあり、あまり気になりませんでしたが…

ただし人によってはかなり不快さを感じるらしいので、何回かクレッセントボードで試してみると良いですよ。

あと、B4くらいの大きさの鏡が渡されるので、アングルに困ることはないでしょう。

しかし多摩美デッサンの試験は平面試験と同じく、教室に長机とイスが敷きつめられた所での卓上(机で描く)デッサンなので、離れて見ることができません。

ちょうど高校の教室でデッサンするのと同じ環境です。

わりと狭い!

ここのカテゴリ 01美大・美大受験を知る の冒頭の絵とほぼ同じです

心してかかってください。予備校で1度「席を立たずに課題をやってみる」といいですよ!

この試験では、芸大とは違い100%正確なカタチをとることを目的にしていません。

デッサンの高いレベルは要求しますが、ほかに「発想力」「イメージを具現化する能力」を求めているため、150点を目指すには構成(ねらい)を完成させねばなりません。

 

デッサン・平面構成共に各150点満点。

学科は英・国で各100点ずつ。

実技に重点を置いた配点となっています。

現役生が学科で合格するのを防ぐことにもつながりますね。デッサン力の勝負です。

 

ムサビ
視覚伝達デザイン学科の場合

時間は3時間

工業製品での静物構成植木鉢デッサンのどちらか。

B3画用紙を配布されます(デザインはケント紙)
それを自分で持ってきたパネルに、画鋲なりクリップなりで留めてデッサンします。
画鋲のオモテ面を白で塗っておくと便利ですよ

ムサビの試験傾向

静物か構成かはその年によってさまざま

 

時間が短い上に、受験日が多摩グラ(5時間)のあとなので、気を抜くとやられます。

工業製品だとなかなか時間が足りないことが発生することがあります。

理由として、モチーフ自体描く量の多いもの(例えば扇風機とか竹籠とか)だったりしますので、始めからエンジン全開で描くことが望ましいです。

この試験では、「完成しているか」のほかに、工業製品を出す理由でもある「カタチの正確さ」が問われているので、カタチを取る際には常に注意して疑い続けてください。

毎年の傾向として、植物と工業製品、ツルツルしたものやモフモフしたもの。モチーフは異素材を併せており、質感の表現力・描き分けを見ていると思います。

 

一方、構成デッサンですと、見せ方での勝負になります。

配布モチーフがシンプルな傾向ゆえ、描ける人は全員描ききってしまい、個々の構成力・着想に委ねられます。

自分なりの視点で切り取った構図、面白いと感じた見せどころを伝えるように描きましょう。

 

あと、武蔵美のデッサンは静物の場合イーゼルがそれぞれ置かれていて、5~8歩くらいは離れて見ることができます!

時間は少ないですが、しっかり遠くから見て全体感を整えましょう!

教室によってはみんな動かずにいるシャイな所もあるようですが、そんな人は無視して、いつも通りにデッサンしましょう!

ジャンジャン離れて、ガリゴリ描くのです!雰囲気に気を使うことはまったくありませんよ!

 

デッサン・平面構成は各150点

学科は英・国で各100点ずつ。

やはり実技に重点を置いた配点となっています。

 

見るのは
基礎デッサン力+α

ここでは2校しか取り上げませんでしたが、制限時間や静物・構成デッサンの違いはあるものの、基本的にどの美術大学も「基礎デッサン力+α(学校の方向性)」と考えていいでしょう。

比率としても8:2(α)くらいで、方向性が重視されて合否が左右されるということはほとんどありません。

基礎が身に付いており、完成度の高い作品が出せるのなら問題ありません。合格点はいけると保証します。

そのため、~年度実技試験参考作品集のようなものは、あくまで参考までに見ておきましょう。

それが全てではありませんし絶対でもありません。(参考にならないことだってありますから)

 

さあ、進んでいきましょう!